保育園経営におけるSNSの活用方法
保育園の認知度アップの方法には、ホームページや広告などで宣伝活動を行うほか、SNSを使う方法もあります。ただ、ホームページとは違い、SNS特有の注意点も。
ここでは、保育園経営でSNSを活用するメリットや、SNS運営を成功させるポイント、注意点などをご紹介します。
保育園経営でSNS運営を行うメリット
園をアピールできる
保育園の様子を写真や文章を使って発信することで、園のアピールになります。
それぞれの保育園の強みをメインに、園児の姿や行事などをSNSにアップすることで、ユーザーから共感が得やすくなります。
例えば、自然豊かな立地が強みの場合には、自然と触れ合う園児の様子や、季節の移り変わりを撮影してSNSにアップすることで、他の保育園との差別化にもつながります。
タイムリーな情報を発信できる
「Twitter」や「Instagram」などのSNSには、「タイムライン機能」があります。タイムライン機能を使うと、写真やコメントなどを投稿した瞬間に、その投稿内容が画面の上部に表示される仕組みになっています。
ホームページに掲載するほどの内容ではないものの、日常のちょっとした出来事として発信したいことがある場合に、タイムライン機能は非常に便利です。
タイムリーな情報が発信できることで、在園児や入園希望の保護者とのコミュニケーションも取りやすくなります。
拡散機能で幅広く情報を伝えられる
タイムライン機能のほかに、SNSで便利な機能の一つに「拡散機能」があります。拡散機能は、投稿を見たユーザーが、その投稿を気に入るなどして、他のユーザーに情報を拡散したいときに使われる機能です。具体的には「シェア」や「リツイート」といった機能を指します。
ただ、拡散機能の活用には炎上の恐れもあるため、投稿の前には必ず、複数のスタッフで内容を確認することをおすすめします。
これまでその保育園の存在を知らなかった人にも認知されるため、優秀な営業ツールといえるでしょう。
親近感を持ってもらいやすくなる
SNSで頻繁に目にする保育園と、あまり情報公開されていない保育園では、当然、前者のよく情報発信を行っている保育園の方が親しみを持ちやすいもの。
SNSは、毎日なにげなく開いてしまう人が多く、投稿回数が多いほど、多くのユーザーの目に触れる可能性が高くなります。
SNSで親近感を持ってもらえれば、保育園の説明会や、入園後のやりとりも円滑に進められるようになるでしょう。
保育園経営でSNS活用を成功させるコツ
SNSを保育園経営に活用するには、ある程度のマーケティング知識が必要です。SNSをうまく活用するコツを押さえておきましょう。
ニーズのあるコンテンツを把握する
SNSを見ているユーザーが、何を求めているかを知ることは、SNS運営を成功させる上で、とても重要なことです。
保育園のSNSを見るユーザーは、基本的に在園児の保護者や、保育園を探している保護者です。
つまり、保護者が求める情報を発信し続けることが、成功の鍵となります。
SNSに投稿する際は、「誰に」「何を」「どのように」伝えるかをしっかり考えた上で、投稿内容を制作するようにしましょう。
プロフィール・コンテンツ内容充実
SNSに限ったことではありませんが、プロフィールを充実させることは、ユーザーに興味を持ってもらいやすくなるという点で有効です。
温かみが感じられるプロフィールを掲載し、見て楽しくなる投稿を発信することで、信頼度がアップし、フォローしてもらえる可能性も高くなるでしょう。
その後の投稿次第では、自分の子供を入園させたいと思う保護者も増えるかもしれません。
運用ルールを設定する
SNSを運用するにあたって、複数のスタッフでSNSの更新作業を行おうと考える保育園は多いです。
しかし、スタッフ全員がインターネットを使いこなせるとは限りません。トラブルを防ぐためにも、SNS運用についてのマニュアルを作ることをおすすめします。
使用するSNSによっては、利用規約に違反する投稿は削除されることがあります。ひどい場合はアカウント停止になる恐れも。
SNSの知識がないスタッフでもマニュアルに沿って運用できるよう、誰にでも分かるように記載したマニュアルを作成しましょう。
定期的に更新する
SNSの運用を始める前に、どのくらいの頻度で更新するかを決めておくと良いです。
投稿したいものができた際に投稿するという、ざっくりとした設定でもダメというわけではありませんが、更新頻度がある程度分かっていると、ユーザーも投稿をチェックしやすくなります。また、あまりに更新頻度にバラツキがあると、そのうち更新しなくなってしまう可能性もあります。
園児や保育園の他の業務に忙しくて、なかなか投稿作成の時間が取れないこともあるとは思いますが、最低でも週に1度は更新するようにしましょう。
プロに依頼する
園の業務が忙しくて、どうしてもSNSを更新する暇がないという場合には、SNS運用を代行してくれる業者に依頼するのも一つの手です。
SNS運用を始めてみたものの、うまく活用できなかったという場合でも、SNS代行を本業で行っているプロの方や、代行会社に依頼することで、更新の手間が省け、うまく活用していけるようになります。
目的に合わせてSNSを選定する
SNSには「Twitter」「Instagram」「Facebook」などがありますが、「LINE」「YouTube」などのツールも活用できます。
どのSNSを利用するかは、ターゲット層や目的に合わせて選ぶと良いでしょう。
例えば、「Twitter」の場合は、情報拡散力が高いため、在園児の保護者向けというよりは、外部への発信に適しています。「Instagram」は、10代や20代の若い世代のユーザーが多くなっており、写真や動画の発信に向いています。
それぞれのSNSの特徴をチェックして、合うものを活用しましょう。
保育園経営でSNSを活用する際の注意点
SNSに載せる内容としては、園での普段の生活や、給食の内容、行事の様子、イベントの告知、施設の紹介などが一般的です。文字だけでなく、写真や動画を載せると、より園の楽しい雰囲気が伝わります。
ただ、写真や動画を載せる際は、個人情報の取り扱いに注意が必要です。
実際にSNSに投稿する前に、必ず以下の点を確認するようにしましょう。
個人情報の取り扱いについて
SNSを活用する上で、特に気をつけなければならないのは、「個人情報」の取り扱いです。
保護者の承諾を得た場合は園児の顔を載せる、顔を出すのは保育士のみなど、保育園によって運営方針は異なりますが、園児だけでなく、保育士の個人情報にも十分気をつける必要があります。
いずれの場合も、許可なくSNSに写真や動画を掲載することはNGです。
許可が必要な画像や動画は、面倒でもその都度確認することで、トラブル防止につながります。
フリーフォントや画像は商用利用OKのもののみ
フリー素材など、ネット上で無料配布している画像やフォントなどの素材は、商用利用OKのもののみ活用できます。しかし、中にはSNSでの利用を認めていない場合も。
ダウンロードした素材は、配布先の利用規約に厳密に従って使用しなければなりません。
使用する前に、もう一度、利用規約にしっかり目を通すようにしましょう。
誤送信に気をつける
SNSの中でも「Twitter」や「LINE」は、一度送信してしまうと、投稿した内容を修正することはできません。
保育園の信用に関わるため、投稿する際には内容を十分確認し、誤送信がないよう気をつけましょう。