保育園開業・運営にかかるランニングコスト
FCやコンサルは、保育園開業・運営するにあたって強い味方となってくれる存在。一方で、それらを活用した際にどの程度のランニングコストがかかるのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。ここではロイヤリティーをはじめ、FCやコンサルを利用した際にかかる保育園開業・運営コストについて解説いたします。
FCを利用する場合はロイヤリティーが必須
保育園FCで保育園を開業する場合は、ロイヤリティーを支払わなくてはいけません。ロイヤリティーとは、簡単にいうとフランチャイジー(加盟店)がフランチャイザー(FC本部)に対して支払うお金のこと。加盟店は、FC本部から運営ノウハウや教育指導を受ける事に対する対価として、定期的にロイヤリティを支払う必要があるのです。
ロイヤリティーの種類は、大きく以下の2種類に分けられるのがポイントです。
- 1.毎月定額で支払うタイプ
- 2.売上に応じて支払うタイプ
前者の場合、売上に関係なく毎月一定の金額を支払うことになります。それに対し後者では、「毎月の売り上げの〇〇%をロイヤリティーとして支払う」という契約形態になるのが一般的です。
コンサルティング費用について
コンサルティングと契約を結んで保育園を開業・運営する場合は、顧問料金をはじめとした費用を支払う必要もあります。料金の一例をあげると、開園コンサルティングに200万円~600万円ほど。ただし、具体的な費用はコンサルティングによって大きく異なり、明確な基準が少ないのも事実。見積や費用の内訳を事前にしっかりとしたうえで、コンサルティング会社を選ぶことが大切です。
宣伝費がかかる媒体は?
FCやコンサルティング会社に対し、宣伝やマーケティングを依頼するところも少なくありません。その際、広告費がかかる媒体としてあげられるのが保育園のパンフレットやチラシなどです。とくに開園したばかりの保育園は口コミや評判も広がりにくく、パンフレットやチラシなどの広告媒体を活用して地道に園児を集める必要があります。さらに、保育士を集める求人広告を打ち出す必要も出てくるでしょう。求人誌や求人サイトへの掲載料、原稿作成料などが費用の内訳となります。
紙媒体以外の広告手段
近年は紙媒体の広告だけでなく、ホームページやSNSを活用して宣伝するところも。コンサルティング会社がホームページを運営し、宣伝効果を狙うケースも少なくありません。運営を依頼した場合の費用は会社によって異なりますが、1ヶ月の運営で10~30万円ほどの費用を見込んでおくと良いでしょう。
また、チラシやパンフレット、ホームページは制作して終わりではありません。定期的に内容を更新して対象者に向けて発信する必要があります。パンフレットやホームページの内容が5年前、10年前と同じだと、保護者や求職者の方に不安を抱かせてしまいます。
ホームページやパンフレットのリニューアルにも、費用がかかると考えるのが自然です。毎月、毎年と頻繁にかかる費用ではないかもしれませんが、思わぬ出費とならぬよう意識しておきましょう。
保育の質を低下させないこと
保育園の開業・運営にかかるランニングコストは煩雑になりがちです。数十万~数百万円単位のお金が動くため、経費削減のため奔走してしまうところも少なくありません。しかし、経費削減に注力して保育の質を低下させてしまうのは本末転倒です。
オーナーは保育の質を保ちつつ、ランニングコストとの兼ね合いを常に意識して運営へあたらなくてはなりません。