心理カウンセラー
ここでは、心理カウンセラーとして開業するにあたって、必要なことを解説します。
心理カウンセラーの開業の難易度
学校や病院、企業など、さまざまな場所で活躍できる心理カウンセラー。顧問カウンセラーとして企業に属する人もいれば、どこにも属さずに開業する人もいます。
ただ、心理カウンセラーとして独立開業を成功させるには、まずは経験を積んでからの方が、事業を軌道に乗せやすいです。
開業には、カウンセリングのスキルだけでなく、集客力やマネジメント力なども必要になってきます。組織に属している場合は、他のスタッフに協力してもらったり、先輩の心理カウンセラーからアドバイスをもらったりといった連携も可能ですが、個人で開業する場合はすべて自分で行わなければなりません。
とはいえ、大学で心理学を学んだり、臨床心理士などの資格を保有したりしていなくても、開業して成功している例はたくさんあります。
心理カウンセラーとして開業すること自体は、それほど難しいことではないようです。もちろん、努力なくして成功はあり得ないということを念頭に置き、経営について学ぶ必要があります。
独立開業に必要な資格・スキル
心理カウンセラーになる上で、必須とされる資格はありません。心理カウンセラーとしての実力があれば、誰でもカウンセリングが行えます。ただ、クライアントから見れば、信頼できるかわからない不透明な部分があるため、不安を抱かれることが多いです。そのため独立開業する際には、なるべく心理系の資格を取得しておいた方が無難でしょう。
心理系の資格には、公認心理士や臨床心理士、認定カウンセラー、産業カウンセラーなどがあります。世間一般に知られている知名度の高い資格であれば、心理カウンセラーとしてのスキルを持っている証明になり、クライアントからも信頼されやすくなるでしょう。
また、心理カウンセラーとしての実績や得意分野などを公開すれば、クライアントの安心につながります。
心理カウンセラーで開業するメリット・デメリット
心理カウンセラーとして、独立開業をした場合のメリットとデメリットには、以下のような例があります。
メリット
- 組織に縛られることなく、自分の目指すサービスの提供が可能
- 平日だけ、休日だけ、あるいは夜だけなど、自由な時間に仕事ができる
- 育児の合間にも働ける
- 収入の限界がなくなる
- 仕入れの必要がないため、賃料などの経費を除いた売り上げのほとんどを利益にできる
デメリット
- 集客や営業、事務など、経営にかかるすべての業務を自分で行う必要がある
- 顧客がつくまでの売り上げは不安定
現在の仕事をやめて独立開業するにはリスクも大きいですが、まずは副業からお金をかけずに始めるという方法もあります。
心理カウンセラーで開業するための手順
開業届の提出
独立開業する際には、税務署で「開業届」を提出する必要があります。事前に確定申告の方法を決めておくと、青色申告の場合は「青色申告申請書」を、開業届の提出と同時に出せるので、改めて申請に出向く必要がなくなります。
Webサイトの作成
心理カウンセラーの活動について、幅広い人に知ってもらうには、Webサイトを設けると良いでしょう。
無料・有料ソフトや、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)などを活用すれば、比較的簡単にWebサイトを作成・編集できます。
コーポレートカラーを決める
クライアントがイメージしやすいよう、コーポレートカラーを決めておきましょう。ロゴやアイコンなども用意すると雰囲気が出ます。さらに、名刺やパンフレット、封筒なども同じカラーを使って作成することで統一感が生まれ、認識してもらいやすくなります。
オープンにする
Webサイトを訪れた人に、お問い合わせやコンタクトをとってもらうには、コンセプトや料金形態など、クライアントが知りたい情報をオープンに掲載することが大切です。
また、顔写真を載せることも重要なポイント。クライアントは女性も多く、女性のカウンセラーを希望する方もいます。カウンセラーの顔が事前に見えることで、きちんとしている印象を受け、安心感にもつながります。
SEO対策
検索サイトを通して集客する場合は、クライアントがどのようなワードを入力するかを考える必要があります。自分のWebサイトを見てもらうには、SEO対策は必須です。
とはいえ、良質なWebサイトを作るには、それなりの知識や労力が必要になります。まずは、専門用語をなるべく使わず、わかりやすいWebサイト作りを意識すると良いでしょう。