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料理教室

料理教室を開業するにあたって、必要なことを解説します。

料理教室の開業前の心構え

自宅で料理教室を開業する場合は、通勤時間や家賃も不要なため、それほど手間がかからずに始められます。少ない投資で自分のやりたいことができる仕事として、最近では子育て中のママ層からも注目を集めています。

ただ、開業しやすいからこそライバルが多いことは難点になるでしょう。同じ地域でも複数ある教室の中から、自分の料理教室を選んでもらうには、十分な準備が必要です。

他の料理教室と差別化するにはどうすれば良いのか、集客方法には何を用いるかなど、事前に明確にしておくことが、成功の明暗を分けるといっても過言ではありません。

料理教室の開業に必要な資格

自宅の一部を料理教室として使う場合、開業のために必須となる資格はありません。

ただ、「食品衛生責任者」や「食育インストラクター」などを持っていると知識と技術があることの証明になり、生徒さんが集まりやすくなるという利点があります。余裕があれば資格取得も検討しましょう。

また、マンションや町内によっては、自宅で料理教室などのレッスンを開く行為自体、禁止しているところもあるため、十分確認しておきましょう。

自分が考える開業スタイルが、法律に反しないかという点にも注意が必要です。同業者のケースを調べてみましょう。

料理教室の開業に役立つ資格には、以下のようなものがあります。

野菜ソムリエ

「一般社団法人 日本野菜ソムリエ協会」が認定する民間資格で、野菜や果物の知識が深められ、野菜の専門家として活動できます。野菜と果物の鮮度の見分け方や、それぞれの素材や栄養に合った料理法などが学べます。

資格の段階は3つあり、上位資格が「野菜ソムリエプロ」と「野菜ソムリエ上級プロ」になります。上位資格では、青果物の知識だけでなく、生産・流通の領域まで学び、起業や食関連のイベントの総合プロデュースなど、多方面で活躍できます。

食育インストラクター

「NPO日本食育インストラクター協会」が認定する民間資格で、食育の基礎から食育全般にかかる、幅広い専門知識を学びます。資格段階は5つに分かれており、通信教育で基礎を学ぶ「プラマイリー」から、養成推進校で学ぶ「4級〜1級」までがあります。2級と1級は、国家資格や実務経験が要件となっています。

漢方コーディネーター

「日本安全食料料理協会」が認定する民間資格で、漢方の知識を持つ専門家として、その人の症状や体質に合わせた、生薬の組み合わせを提案できます。また、病気の予防や、体質改善につながるアドバイスも行います。

漢方スタイリスト

「日本漢方養成学協会」が認定する民間資格で、漢方理論をもとに、その人に合わせた健康維持の提案をします。通学と通信コースのどちらかを選んで習得できます。「漢方養生指導士 中級資格認定試験」に合格することで、漢方スタイリストの資格が取得できます。

食品衛生責任者

食品の製造・販売など、飲食の営業を行う場合に必要な資格です。「食品衛生責任者養成講習会」を受けることで、食品衛生責任者になることが可能。あるいは、栄養士や調理師、製菓衛生師などの資格を持っている場合は、講習会を受講しなくても同責任者になれます。

キッズキッチンインストラクター

「キッズキッチン協会」が認定する民間資格で、通信講座で基礎編を学び、通学講座で入門編・実践編・応用編を終了することで、「キッズキッチンインストラクター」の資格が得られます。

料理を通して、子供の生きる力を育むことを目的とした資格です。

料理教室の開業に必要な届け出

趣味で料理を教える場合には、特に届出をする必要はありませんが、自宅で教室を開くなど、自営業として開業する場合は、「個人事業の開廃業等届出書」の提出が必要です。届出書は開業してから1ヶ月以内に、現住所の管轄する税務署に提出しなければなりません。手続きは簡単で、届出書に必要事項を記入して提出するだけで済みます。

もし、届出を忘れてしまっても、確定申告をすることで、個人事業主の届け出を行うことになるため、特に問題にはなりません。

届出が必要な場合もある

料理教室で料理を教えることについては、必要な届け出はありません。しかし料理教室で作ったものを販売する場合には、「食品衛生責任者証」などの届出が必要になります。金銭が絡む販売でなくても、作ったものを生徒が持ち帰るという行為も禁止されています。料理教室で作ったものは、必ず時間内にその場で食べ切らなければなりません。

例えば、料理教室で作ったドレッシングやお菓子が残ると、お腹がいっぱいになった理由で、生徒は気軽に持ち帰ってしまいそうになりますが、それはNG行為になるため注意が必要です。

料理教室を開業する場所

料理教室を始める場所として一般的なのは、自宅やレンタルできるキッチンスタジオ、カフェ、カルチャーセンターなどです。自分の開業スタイルに合わせて、場所を選ぶことが大切になります。

自宅の場合

自宅で開業する場合は、一見コストが抑えられて便利と思われがちですが、マンションなどの集合住宅や家族がいる場合には、知らない人が出入りするため、文句を言われることも。また、料理教室で使う調理道具や器などを揃えるうち、自宅の収納がパンパンになってしまうことも考えられます。

カフェやキッチンスタジオをレンタルする場合

レンタル料を支払ったり、調理器具が変わることで感覚に違和感を覚えたり、といった不安要素があります。

開業前には、さまざまなことを想定して、どの場所が自分に合っているかを十分に考えてみましょう。まずは、初期投資や周りへの気遣いが少なくて済む場所から始め、自分のスタイルを段階的に探すのも一つの方法です。

料理教室の開業前に決めておくこと

開業前に決めておくべきことは、主に以下3点です。

レッスン内容

レッスン1回の生徒の定員数を決めましょう。あまりにも少なすぎると、複数の欠席者が出た際にレッスンが盛り上がらなかったり、成り立たなかったりするので、講師が盛り上げようとクタクタになってしまうことも。逆に、生徒の人数が多すぎるとすべてに目が行き届かなくなり、教えるのが大変になります。場所によっても最適な人数は変わってきますが、4人から8人くらいがベターです。

スケジュール

レッスンの所要時間を決めましょう。メニューによっては下ごしらえが必要だったり、生徒が忙しい時間帯だったりなど、時間の調整が難しくなるため、あまり早い時間帯は避けるのが無難です。

また、レッスンが終わった後に、意気投合した生徒たちの会話がはずみ、なかなか終われないことも考えられます。

準備時間と調理時間、想定外の時間など、すべてを考慮したスケジュール設定が大切です。

レッスン料金

レッスン1回ごとに料金を徴収するか、月謝制にするか、入会金を設けるかなどを決めます。

1回ごとのチケット制のようなもので統一してしまうと、当日のキャンセルも多くなりがちです。また、1ヶ月にどのくらいの頻度で通えるかわからない生徒もいるでしょう。教える側の収入面でも、1ヶ月にどの程度の収入が見込めるかが不透明なため、不安要素になります。

集客に自信があって、講師と生徒・双方のスケジュールに都合がつく場合は、月謝制にしても問題ないかもしれません。体験レッスンを設ける場合は、1回限りの料金設定にするなど、工夫が必要です。

料理教室の開業・運営までのステップ

料理教室の開業以上に難しいのは、経営を安定させること。それなりの努力が必要です。自分の開業スタイルで満足できる運営を行うために、開業から運営までのステップについて解説します。

コンセプトを決める

料理教室を開業するなら、コンセプトを設定することが大切です。今やネットで料理レシピを検索できる時代です。そんな中、わざわざ料理教室に足を運んでもらうには、「ここにしかない付加価値」が必要です。

予算設定と開業資金の準備

レッスン費をあまり安くすると経営が続けられません。適切な料金を設定し、予算や開業資金を考えましょう。開業後に予想外のコストがかかることも考慮し、初期投資に費用をかけすぎないように気をつけることが大切です。

開業に必要な申請を確認する

個人で料理教室の経営を行う場合は個人事業主となるため、開業後に38万円以上の年収を得たら、確定申告を行う必要があります。また、作った料理を販売する場合は、保健所の許可を受けなければなりません。許可を得るために改装工事が必要な場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

教室の設備を整える

食器類や調理器具をはじめ、作業スペースの確保、インテリアなど、生徒を受け入れるための設備を整えましょう。初めのうちは予算に合わせて必要最低限の設備を用意し、徐々に揃えていくと良いです。

生徒募集のための集客

教室を開いただけでは、生徒は集まりません。開業前に何らかの形で告知が必要です。地域の情報誌への広告出稿やチラシの配布などを行う方法もありますが、それなりに費用もかかります。最近では、SNSやブログで宣伝する方法が主流となっています。無料で気軽にできる点も便利です。

リピーターを増やす

料理教室の経営を安定させるためには、リピーターを獲得できるかがポイントになります。生徒が何度も通いたくなるようなレッスンを構成することが重要です。ハロウィンやクリスマスなど、季節のイベントに合わせて料理の提案を行うのも一つの手です。

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