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保育園で行うべき不審者対策

保育園での不審者対策は必須事項

警察庁の『犯罪情勢』によると、平成27年に未就学児童が被害者となってしまった事件の件数は494件ありました。このように、保育園に通う年齢の子どもたちは不審者にとって狙いやすい存在となっています。また一方で、見知らぬ大人が子どもに『声をかける』『体を触る』『手を引っ張って連れて行こうとする』など、刑事事件として捜査が行われていない被害は多く存在しているでしょう。

もちろん警察も保育園の周辺をパトロールしたり、不審者の相談に乗ったりと対応を行ってくれます。しかし、保育園でもきちんとしたマニュアルを設定し、不審者対策を行うことが重要です。

保育園への不審者侵入事例の紹介

保育園への不審者の侵入は私たちが思っている以上に発生しているもの。園内や園の周辺を不審者がうろついていただけなら大きな被害にはなりませんが、中には刃物などの武器を持った不審者が侵入したケースもあるのです。

2017年には刃物を持った男が認定こども園に侵入した事件が発生しています。このとき被害に遭ったのは学童保育の小学3年生の男児と女性職員2名の計3名です。3名とも命に別条はありませんでしたが、一歩間違っていればどうなっていたか分かりません。

遡ること2006年にもカッターナイフを所持した男が保育園に侵入する事件が発生しています。園児や保育士にケガはなく、侵入した男も警察によってすぐに取り押さえられました。

このように保育園への不審者の侵入は簡単に起こってしまいます。職員の死角になる場所から園内に侵入する場合もありますし、保護者に紛れて堂々と侵入してくる場合もあるでしょう。日頃から不審者へのリスク管理を行っておくことが重要です。

保育園が行うべき不審者対策

防犯設備を設置する

保育園に防犯カメラやオートロックを設置することは不審者対策として有効です。園の正門をオートロックにしておけば施錠を忘れることがないので不審者に侵入されにくくなります。防犯カメラを設置しておけば園内を出入りした人物の記録も可能です。

送り迎えの保護者には正門でインターホンを押してもらい、カメラで顔を確認できれば、不用意に不審な人物を招き入れてしまうこともありません。カメラの記録は不審者侵入時の捜査にも役立つでしょう。

自治体によっては防犯設備を設置するための補助金が出る場合があります。費用の課題もありますが、保育園の防犯設備は可能な限り充実させておきたいところです。

園内の施錠を徹底する

園内の施錠を徹底することで、不審者の侵入を事前に防げます。

園内への侵入を目論む不審者の全員が子どもを狙ってというわけではありません。保育園内には少額の現金や職員の財布なども保管されています。現金目当ての窃盗犯が保育園へと侵入する可能性もあるのです。

保育園の室内に繋がる扉の施錠はもちろんのこと、職員の個人ロッカーへの施錠も徹底して行う必要があります。個人の私物をしっかり管理しておけば、『職員のお金がなくなった』などの職員同士のトラブルが起こる心配もありません。

保育士同士の連携を図る

防犯対策として、各保育士の役割をあらかじめ決めておき、お互いに連携を取って行動することが大切です。そのファーストステップとして、トラブルが起きたときのために、防犯に関する研修を行い普段から保育士同士の連携を図っておきましょう。トラブルの際には、保育園でどのような防犯対策を行っているのか、各保育士はどのように対処すれば良いのかなどを把握しておく必要があります。

不審者の侵入を発見したら、まず子どもたちの安全を確保して警察への通報を行うなど、お互いの役割を決めておくとスムーズに動けます。

事前に情報収集を行う

保育園の近隣地域で不審者の発生情報がないか普段から情報収集を行うようにします。自治体から認可を得ている保育園の場合、情報を共有するメールが送られてきますが、認可外の保育園では自ら情報収集を行う必要があります。

インターネットのニュースサイトやアプリ、SNSでも不審者に関する情報を得ることが可能です。地域の事件を通知してくれるyahoo!の防災速報アプリを利用するのも良いでしょう。

保育園の地域で事件が起きていないか、積極的に情報を集める姿勢が大切です。警視庁や県警のTwitterでは事件の情報を配信しているので、フォローしてマメに確認しておきましょう。

日常的に行う不審者対策

各保育士の役割を決めておく

トラブルが起きた際にそれぞれの保育士がどのような対応を取るのかをあらかじめ決めておくことが大切です。不審者が侵入してきたときに、保育士同士の連携が取れていなければ、混乱が生じて最悪の事態を招く可能性があるからです。

例えば、保育士は2人1組で行動するようにしておき、1人が園児の安全を確保して、もう1人が不審者の侵入を連絡するというようにすればスムーズにことを運べるでしょう。

実際の緊急事態では冷静に行動することは難しいかもしれませんが、あらかじめ役割を決めておくことですぐに行動できる可能性が高まります。

保育園から携帯電話を支給する

戸外活動を行う際には保育園から支給された携帯電話を持ち歩きましょう。保育園では園児たちをお散歩に連れて行く時間が設けられています。外での緊急時に保育園とすぐに連絡を取るためのツールは必ず必要です。

不審者に遭遇した際だけでなく、子どもがケガをした際にもすぐに連絡を取り指示を仰げます。万が一の際にすぐ連絡・連携できるように、月々のコストが低いガラケーを数台契約しておくのがおすすめです。

不審者訓練を行う

不審者訓練は半年に1回の頻度で行うのが理想です。不審者に遭遇するのは園内だけとは限らないので、戸外での訓練も行っておきましょう。

適度な頻度で不審者訓練を行うことで、普段から意識した行動を心がけられます。訓練では不審者が侵入してきたときに、どのような対応を行えばよいのか大まかな流れを把握できます。

年に2回の不審者訓練でそれぞれの役割を確認しておくことが大切です。

子どもたちに教える不審者対応

不審者への対応策として、子どもたちに「いかのおすし」を教えておきましょう。「いかのおすし」は警視庁少年育成課と東京都教育庁指導企画課が考案した防犯標語です。

  • いか:知らない人について「いか」ない
  • の:知らない人の車に「の」らない
  • お:危ないと思ったら「お」おきな声で叫ぶ
  • す:「す」ぐに逃げる
  • し:すぐに「し」らせる

防災訓練のときに用いられる「おかし」と同じようなものなので、子どもたちも簡単に覚えることができます。不審者訓練を行う際に「いかのおすし」を毎回おさらいしておくのが良いでしょう。

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